マムシ流 つれづれ草 第5回

【対話の極意は、乗せて、煽って、鎮めることだと心得よ!

老若男女諸君! 3月だぞ!
二十四節気では雨水。七十二候では、草木萌動と言って、草木が芽吹き始める時期になったよ。3月は新しい年度へ向けての準備に忙しいんじゃないか。受験なんて悲喜こもごもだ。受かった奴はおめでとう! でも、落ちた奴もクヨクヨするなよ。人生は長いんだ。落ちたことにも何か意味があると思って、今後の糧にするんだぞ!
 社会人だと、新しい部署への配転や、転勤なんてぇのもあるよな。こんなコロナ禍でいろいろたいへんだと思うけど、“日々楽しく!"を忘れるなよ。
 
 オレは2月の後半も忙しかったなぁ。
 20日は、久々に『痛快TV スカッとジャパン』の撮影があった。いつもの“スカッとじいちゃん"として、今回は、キャスターの宮根誠司さんと絡んだぞ。さすが当意即妙の宮根さんはリズムがあって、オレとの丁々発止が面白いから、ぜひ見てくれよ、って、昨日28日の放送だったんだよ。見てくれたかい?
 『スカッとジャパン』は3月いっぱいでレギュラー放送が終了になるらしいんだけど、残念だな!
 
 22日は、相模原で『心とからだの健康づくり』というテーマで、健康体操の木下祐一先生と対談した。後日、YouTubeで動画配信されるぞ。この木下先生、オレがNHKの福祉ネットワークの頃からお付き合いのある、ラジオ、テレビ体操の第一人者・長野信一先生のお弟子さんなんだよ。当日、長野先生もお見えになって久々にいろいろと話ができたよ。木下先生もNHKで共演したことがあるんだ。対談では、体の健康は心の健康だし、心の健康は体の健康だということを話したな。
 ジジイババア諸君、無理は禁物だぞ。年齢に応じて、おのずと体は衰えるわけだから、若いと言われるより、若々しいと言われるようになることだ。
 オレは“日々新たなり"という精神で、そのことを意識しながら行動するのが若々しくいる秘訣だと思ってるよ。そう思って行動することで、一事が万事、元気に過ごすことにつながるぞ。
 
 23日は、オレの事務所にナイツの塙宣之が遊びに来た。オレの『マムちゃんねる』の収録に付き合ってもらって、彼の『塙宣之の自由時間』というYouTubeの収録にも付き合った。まぁ、その話は、またゆっくりするよ。

 そして26日はそのナイツの番組の中の『ミュージックプレゼント』に出た。
 さらに、午後は大沢悠里ちゃんの『ゆうゆうワイド』にもお邪魔したんだよ。
 ロシアのウクライナ侵攻がたいへんなことになっているということで、悠里ちゃんと急遽、反戦の話をすることになったんだ。本当は『お色気大賞』の特集だったんだけど、そんなバカなことやってる場合じゃないってな。もっとも、戦争の方が大バカなんだけどね。
 大東亜戦争の東京大空襲があった3月10日の前後に、毎年、悠里ちゃんの番組では、悠里ちゃんのおふくろさんが、当時の悲惨さを語った生の証言を流しているんだが、この日も流してくれた。おふくろさんは悠里ちゃんをおぶって、死体がごろごろ転がる浅草から、おばあさんのいる市川まで歩いて逃げ延びたんだよ。
 この話は何度聞いても胸が響くよな。
 オレはその後の5月24日の城南の大空襲に遭ったというのはいつも話しているとおりだよ。話すときりがないんだけど、戦争の悲惨さは語り過ぎるということはない。戦争の悲惨さを肌で感じているオレたちはさ、これからもずっと語り続けていくからな。
 今、こんな時期に人間同士が戦うべきじゃないだろ。人間同士が力を合わせてコロナと戦うべきじゃないか。ミサイル打つより、ワクチン打て、だよ。
 しかも、平和の祭典であるオリンピックの年だぜ。
 よく言うように、ウルトラマンもウルトラセブンもスーパーマンもいないんだから、地球は地球人で守るしかないんだよ。
 戦争なんていうのは、権力者の利己と不寛容の産物だよ。上に立つ人間は、本来は利他で寛容であるべきじゃないか。
 今の世の中、世界の指導者に限らず、不寛容な人々が多すぎる。だから世の中がうまくいかないんだよ。メディアもつまらないスキャンダルの揚げ足をとるばかりじゃなくて、そっちをもっと強く批判するべきじゃないかね。
 オレはね、利他と寛容さを堅持するためには対話が必要だと思っているよ。
 そして、対話の極意は、相手に胸襟を開いて、相手を乗せて、どんどん煽っていろんなことを語らせて、最後は鎮めて、心の安寧を図ることだと思ってるよ。
 対話の極意を使って、きちんとコミュニケーションを取れば、たいていのことは解決できるはずなんだよ。もっともっと寛容になって、笑顔でいようぜ。
 笑顔は世界のパスポート、笑顔に勝る化粧なしだよ、ハハハ。


(構成・伊波達也)

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