マムシ流 つれづれ草 第31回

【春は別れと出会いの季節。新たな人生を謳歌せよ!】

 ジジイババア諸君! ますますいい季節になってきたな。でもこの季節、オレたちが思い出すのは、やはり、昭和20年3月10日の東京大空襲だよ。忘れてはならない記憶がどんどん風化する方向に行っているようで、心配でならない。オレたちのように実際に体験した世代も少なくなっていく。でも、いつも言うように語り継いでいくからな。
 そして、3月11日は、東日本大震災から、今年で干支一回りだよな。あの時、生を受けた赤ちゃんが12歳ってことだもんな。早いのか遅いのか。まだまだ、被災地は復興途上だし、原発をはじめいろんな問題が横たわったままだからね。我々も記憶を新たにきちんと考えて、行政にはやるべきことを迅速にしっかりとやってもらいてぇよな。

 さて、『GG放談』の3月18日配信分は、悠里ちゃんとオレで、テレビ創世記について話しているぞ。オレなんて、NHKの内幸町時代に、テレビ本放送が始まる前の実験放送にも出ているんだからな。もはや化石だね、ハハハ。
 戦後から高度経済成長を迎え、昭和から平成、そして令和へと、日本の歩みをずっと伝えてきたテレビだ。最近ではテレビの衰退も言われるけど、まだまだ果たす役割は大いにある。がんばってくれよ!
 3月25日配信分では、オレの長年の盟友・ウルトラマンのスーツアクターであり、ウルトラセブンのアマギ隊員、古谷敏が登場するぞ。古谷は、オレのYouTube『マムちゃんねる』にも2度登場してくれて大人気だ。スーツアクターのステイタスが高いアメリカでは、すごい人気なんだよ。今年7月で80歳になるっていうのに、ちっともジジイじゃない。カッコいいんだよ。その7月にはウルトラセブン55周年のイベントもあるみたいだからな。
楽しみにしていてくれよ。そして配信を聴いてくれ!
 そうだ。この『GG放談』収録の日に、TBS女性アナウンサーのレジェンドで、悠里ちゃんの後輩でもある、長峰由紀ちゃんが挨拶に来てくれたんだ。3月で定年退職するとのこと。時の経つのは早えもんだよな。
 由紀ちゃんと言えば、永さんの『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』では初代のアシスタントだったよね。うちの三太郎もたいへん世話になったよ。
 まぁ、定年と言ったって、きっといろんなところから引くてあまただろうから、これからもそのキャリアを活かしてがんばって欲しいよね。

 3月12日は、オレが長年客員教授を務めている聖徳大学・聖徳大学短期大学部の謝恩会に行ってきたぞ。心のこもった案内状が、学生一同の名義で届いて嬉しかったな。
 帝国ホテルで3年ぶりの開催と久しぶりでもあったしね。コロナ禍で密を避けるために学生を一部二部に分けておこなわれた。それでも400人以上の女学生の姿! “百花繚乱"とはこの事だな。俺も客員教授としてスピーチをした。小咄もひとつ披露したんだぞ。
 帝国ホテルの美味しい料理を食べながら川並弘純学長ともいろいろな話が出来たよ。それにしてもはやくマスクをはずして、つばきを飛ばして笑って語りあえる日が来ることを願うよな。そして社会に巣だって行く学生の皆さんに幸多かれと祈るよ。
「花に嵐のたとえもあるさ。さよならだけが人生だ」という井伏鱒二が漢詩を訳した言葉があるが、人生はいろいろあるけど、出会いがあるから別れがあって、別れがあるから新たな出会いがあるんだ。いろんなことをひっくるめて、人生を謳歌していこうぜ!

 そしていつもの告知だぞ。小学館のウェブサイト『介護ポストセブン』に連載中の『マムちゃんの毒入り相談室』もあいかわらず絶好調だぞ。書籍化の予定もあるぞ。まぁ、その詳細はまた今度な。
 それから、以前、共同通信に取材してもらった、「終活ではなく“愁活"がいい」と語った記事が、順次、全国の地方紙で掲載されているから、皆さんの地方の新聞でチェックしてくれ。作家の落合恵子さんとともに載ってるぞ。


 

  


 

(構成・伊波達也)

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