マムシ流 つれづれ草 第37回
【生中継の醍醐味は、瞬間を楽しみ、想定外の面白さを提供することと心得よ!】
ジジイババア諸君! 元気でやってるか? 二十四節気では芒種。芒種は田植えを始める目安と言われている。梅雨の鬱陶しさはあるけど、自然の恵と対話できる生命力あふれる時期なんだよ。だから、ジジイババアも雨の恵みで潤って、干からびないで過ごせよ!
6月前半は、引き続き、オレの新刊『70歳からの人生相談』(文春新書)に興味を持ってくれる皆さんからの取材が多かったな。
ラジオではTBSの『パンサー向井のふらっと』という番組に呼ばれたよ。森本毅郎さんと遠藤泰子さんの『スタンバイ』の後の時間帯、つまり大沢悠里ちゃんの『ゆうゆうワイド』をやっていた後の枠の番組だ。
向井くんは、そんな時間を帯でやってるんだからたいしたもんだ。よく知らねえけどな、ハハハ。若い連中がいろいろと試行錯誤しながら、楽しくやっている番組らしいな。
オレが、近石真介さんや悠里ちゃんと丁々発止やってた『ミュージックプレゼント』の頃は、毎朝、オレも早起きなんて朝飯前だったけど、今は、この時間は眠いよ、ハハハ。
この日のアシスタントは三田寛子ちゃん。相変わらず可愛くて、お茶目だねぇ^^
『ライス関町の手も借りたい』というコーナーに出たよ。
ライスというお笑いコンビの関町くんが、いろんなお店に行ってお手伝いをするという外中継だ。まさにオレがやってきた『ミュージックプレゼント』みたいだよね。
この日はオレもゆかりのある戸越銀座へ出かけて、その近くのクリーニング屋さんで仕事の邪魔してたよ、ハハハ。だから、オレは昔、スタジオの悠里ちゃんからそうされていたように、いろいろと茶茶を入れてやったぜ、ハハハ。
でもね、関町くんはちゃんと現場の状況がわかるように中継していたし、オレの想定外のツッコミにもちゃんと反応していたから、まぁ、合格点をやってもいいかな。
オレのような中継をするにはまだ100年けどな、ハハハ。
生中継は難しいんだよ。やってみればわかるよ。でもね、生中継というのは、そのリアルな現場を伝えることができるし、ラジオのワイド番組ではとても重要だと思うし、醍醐味だよ。生というのはいつどんなニュースが入ってくるかわからないし、臨機応変に対処することも大切なんだよ。この日、オレは、気象予報士の長谷部愛ちゃん、道路交通情報の飯島純ちゃんにも突っ込んでお邪魔したけど、彼女たちはちゃんとダジャレとかで対応してきたからな。たいしたもんだ!
まぁ、これからは、オレの孫くらいの、さらに若い諸君がラジオ番組を背負っていくんだろうけど、ラジオの楽しさ、生放送の醍醐味をぜひ忘れずに、実践して欲しいな。
そうそう、この番組でも後半のコーナーでは、『70歳からの人生相談』を取り上げてくれたぜ。三田寛子ちゃんの実家のお父さんが、オレと同い年だと言うから、オレのサイン入りの本をプレゼントしたよ。寛子ちゃん、また会おうな! そして、寛子ちゃんの親父さん、これからも元気でいてくださいよ!
ウルトラセブン絡みの取材も今年は引も切らないね。まぁ、55周年だからな。
報知新聞からは、ウルトラセブン出演者が選ぶ好きな話ということで取材を受けた。まぁ、フルハシファンだったらわかるかも知れねぇけど、『北へ還れ』や『狙われた街』ほかについて語っているから、記事が出たらぜひチェックして読んでくれ。
そして、元・円谷プロにいた優秀なプロデューサー・八木毅からは、実相寺昭雄監督についての取材を受けた。どうやら本を出すらしい。これも楽しみだぜ。
実相寺さんというのは、本当にユニークな監督で、風貌とは違って、早稲田の仏文科を出て、フランスのヌーヴェルバーグかぶれだから、子供向けの番組なのに、とにかく実験的な映像をいろいろ撮ったんだよ。誰にもわからねぇよ、ハハハ。
でも、だからこそ、今、ジジイになった当時のガキどもが、今、改めて見ると面白いし、その深さに感動するんだろうな。
カメラワークなんてすごいんだよ。
ハレーション起こして、出演者の顔がわからなかったりするんだよ。異常にアップで撮るとかな。黒澤組からきたような。いぶし銀のカメラマンやスタッフと、喧嘩になるのは当たり前だよ。でもそれがいいんだ。オレは『逆光の先生』と呼んでたけどね、ハハハ。
本書は、他の出演者や関係者の証言も満載だと思うから、どんな本になるのか、今から楽しみだ。ぜひチェックして読んでもらいたい!
さて、6月15日の『マムちゃんねる』は、オレが最も古くから付き合っていると言っても過言ではない友人の一人、トンチこと増山江威子さんの2回目だ。トンチとマムシの会話のキャッチボールが、とても小気味良いから、引き続き楽しんでくれ!
じゃあまたな!!
(構成・伊波達也)