マムシ流 つれづれ草 第43回
【年寄りを敬い、若者を尊重することがいい世の中を作る道だ!】
ジジイババア諸君! まだ暑いよ、もうすぐ敬老の日だというのにな。敬老の日は本来なら9月15日だったけど、平成13年からハッピーマンデーとやらの一環で、ずっと第3月曜日になったよね。だから今年は9月18日か。いろんな祝日が月の第何月曜日みたいなことになっちまって、勤め人にとっては休みがつながって良いことだろうけど、やっぱり祝日は、決まった日にちというのがしっくりくるよな。
敬老の日というのは、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」というのが趣旨だ。“人生100年時代"と言われるようになって、2022年には、100歳人口は、なんと9万526人だ。まことに喜ばしいことではあるんだが、その一方で、国や世の中が、この超高齢化社会をあまりよく思っていないフシがある。
でもね、いつも言うように、戦後78年、戦争もせずに平和な国を維持し、高度経済成長によって、焼け野原の日本をここまで引っ張ってきたのは、オレたち80代、そしてオレたちより先輩の90代以上の人たちなんだよ。それなのに、そういう人々を大事にして、敬わないというのは、どうなんだ? だからと言って、ただ“敬え!"というのも違うよ。大事なことは、敬ってもらえるような年寄りになっていくことだ。今の世の中は、若者たちだってかなりたいへんなんだからな。
世の中がギクシャクしているなかで、厳しい現実に立ち向かっている若者たちを尊重して、自由に羽ばたけるように見守りながら、長い人生で培ってきた知恵を押し付けるのではなく、理解してもらえるような、若者とのコミュニケーションは大切だよ。
そして、若者だって、いつかはジジイババアになるんだ。これから先、未来のジジイババアはもっとたいへんだぞ。戦後生まれがもう70代後半だが、オレの著書『70歳からの人生相談』を読んでもらえばわかる通り、70代の悩みは尽きない。親世代と子・孫世代にはさまれて、昔のように隠居だなんて呑気に言ってられねぇんだからな。70代なんて、自分の好きなことだけにお金と時間が使えてしかるべきなのにな。
だから、そんな70代や、60代、50代のジジイババア予備軍、そして若者諸君の人生におけるヒントになるような、気の利いた話をしてあげられれば、こんなにいいことはない。
オレは、ジジイババアだけが相手じゃなくて、若者世代、そしてあらゆる世代のヒーローとして、まだまだやってかなきゃなんねぇんだから忙しいぜ、まったく、ハハハ。
9月15日の『マムちゃんねる』は、女優で声優の清水マリさんの2回目だ。おしゃれでチャーミング、笑顔も素敵だけど、オレと同い年の大ババア、ハハハ。だけど、女優人生を重ねてきた年輪は違うぞ。面白い話はまだまだ続くからな。楽しみに見てくれ!
そして10月の『マムちゃんねる』は、脚本家、演出家、映画監督、俳優、ミュージシャン・・・、と八面六臂の活躍をして、ヒット作を次々と生み出し続けている、宮藤官九郎ちゃんが満を持して登場するぞ。クドカンは、大谷翔平どころか、“7つの顔を持つ男"多羅尾伴内みてぇな奴だ(ハハハ、古いねぇ)。日大芸術学部を少しだけかじったオレの後輩でもある。まぁ、いろんな深〜い話をしてるから、ぜひ期待して楽しみにしていてくれ!
(構成・伊波達也)