マムシ流 つれづれ草 第48回

【懐かしい人々との再会を大切し、異世代との語らいもリスペクトせよ!】

 老若男女諸君! いやいや、あっという間の12月だよ。少し前に、コロナに負けないで新しい年を迎えよう、なんて言ってた気がするんだけどな。月日が流れるのが早いのは、年齢を重ねれば、そうなんだけど、それにしても早えぇよな。
 戦争の真っ只中にあるウクライナやガザをはじめ、たいへんな問題を抱えている地で生きている人々は、今日をどう生きるかということを考えながら、どんなふうに月日が流れを感じているんだろうな。日本もいろいろと問題を抱えていて、たいへんなことはあるけど、まだまだ平和で暮らしていけていることには感謝しないといけないよな。自分たちのことばかり考えてるような政治家には感謝しなくていいけどな。

 11月後半、オレは相変わらず元気だったぞ。『ミュージックプレゼント』は、また、過去に訪れた懐かしいところへお邪魔したよ。
 5年ぶりにうかがった、埼玉県・戸田市の『スタジオフォトランド』という写真館だ。創業60年、今の店では35年だという。まだ元気でいる先代の社長は、昭和9年生まれの89歳だよ。このおとっつぁんのおじいさんは、浅草の『常盤堂雷おこし本舗』の創業者なんだよ。おとっつぁん自身は、写真家として、半蔵門の東條会館の写真部に所属していたんだ。それで、その当時来日した、英国のエリザベス女王の写真を撮ったなんていうこぼれ話をしてくれたんだ。この日、傍らにいたせがれも初めて聞いた話だと驚いてたよ。その話を聞いたら、なんとなく風格のある親父に見えてきたよ、ハハハ。実際、風格のある素敵なジジイなんだけどね。おかみさんは他界されていて、この日は妹さんがいらしてたけど、着つけのオバサンと2人の若手女性スタッフに囲まれて嬉しそうだったよ。社長を務めるせがれは、ウルトラセブンの大ファンで、この日もウルトラ警備隊のユニフォームを着てたよ、ハハハ。
 この日、おとっつぁんが放った、「写真とは真(まこと)を写すんだ」という言葉は胸にしみたな。写真というのは、その人、その時代を確実に記録として残して、後世の人に伝えていくものなんだよな。この時、オレが掲載された『私の一枚』という著名人175人の写真とそのエピソードが紹介された本を持っていって話のタネにしたんだけどな。掲載されたオレの写真は昭和15年の七五三の時の写真なんだけどね。写真というのは、ファインダー越しに撮った、当時の息づかいが時代を超えて感じられるものだよ。これからも時代を切り取って後世に伝えていくという素晴らしい文化を絶やさずに続けていって欲しいな。

 その翌日は、円谷プロ60周年、ウルトラセブン55周年のイベントに出演したぞ。『TSUBURAYA CONVENTION2023 空想の力』とやらのイベントだ。
 今年は、ウルトラセブン55周年の年ということで、オレもいろんなところへ呼ばれたけど、モロボシ・ダンの森次晃嗣、アンヌ隊員のひし美ゆり子、アマギ隊員の古谷敏、そしてフルハシ隊員のオレが元気でステージに上がれるというのは幸せだよ。しかも今でも大勢のウルトラファンが見守ってくれているんだからな。
 ステージ上でも、楽屋でも、昔懐かしい、いろんな話に花が咲いて、その間、いろんな懐かしい顔が楽屋を訪れてくれて、とにかく同窓会みたいだったな。みんなで撮った記念写真は、老人ホームの談話室か、ってなもんだったけどな、ハハハ。

 そんなジジイババアとの再会の翌々日は、聖徳大学で若い女子学生諸君に話す機会が与えられているんだからありがたい。オレの講義は、オレが今まで体験してきたあれこれを素直にていねいに伝えているだけだ。それに対して学生の皆さんがくれるレポートには、オレが伝えたいことがきちんと伝わっている反応もあって嬉しい。こういうコミュニケーションは大事にしていきたいよ。時代は変わっても人間が感じる感情・感性はそんな違いはないと思えるんだ。だからさ、ジジイババア諸君、そして若者諸君、時代を超えて、違う世代と対話することを大切に生きていこうぜ!

 12月1日からの『マムちゃんねる』は、オレの盟友、大沢悠里ちゃんの登場だ。今さら何を話すかって? あっちがくたばらねぇ限り、悠里ちゃんとはいくらでも話すことがあるんだよ。『GG放談』の続きだと思って楽しみに見てくれ!


 

 

(構成・伊波達也)

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