マムシ流 つれづれ草 第49回
【老人は昔話を楽しく語り、若者は思いやりのあるリアクションを!】
老若男女諸君! 早えな、もう12月の後半に入ったな。あと半月、大つごもりまで、元気で楽しく、令和5年、2023年を締めくくってくれよ。そして、令和6年、2024年は、もっともっといい年にしようぜ!
12月前半といえば、やっぱり大谷翔平に尽きるだろ。ロサンゼルス・ドジャース入団おめでとう! まぁ、彼はどこへ行っても必ず活躍するだろうし、楽しく野球ができさえすれば、あまりこだわりもないとは思うけどな。だけど、ドジャースは日本とも因縁浅からぬ名門球団だからな。ぜひ、来年はチームの優勝に貢献する大活躍を期待したいよ。ワールドシリーズを制覇してMVPというのも見えてきたぜ。山本由伸も入団だからな、楽しみだよ。二人とも怪我をしないにして、シーズンを全うしてくれよ。
3月のWBCでの侍ジャパン優勝に始まって、2023年は野球やスポーツに関して言えば、最高な年だったな。情けねぇのは読売ジャイアンツだけだよ。まぁ、来年は期待しておくか、がんばってくれよ!!
さて、その一方で、世の中はよくないことばかりだな。戦争では相変わらず、罪のない人々が多大なる犠牲を被っている。いつも言うように。オレは戦争での空襲体験を肌身で知っているから、ガザやウクライナでの悲惨さが痛いほどわかって悲しいよ。
国内に目を向ければ、何なんだ、恥知らずの政治家たちが跋扈して、いよいよお灸をすえられるのかもしれないが、情けない不祥事だらけじゃねぇか。
あんな連中の馬鹿げた行動が連日報道されたら、子どもたちはどう思うんだろうね。正しい教育なんていってられねぇよな。岸田総理の言葉は、ひとかけらも響かねぇ、上っ面の文言だしな。国民とのコミュニケーションの大切さがまるで感じられねぇよな。
それから、オレの母校の日大だよ。アメリカンフットボール部問題は恥ずかしいね。
政治家にしろ、大学にしろ、企業にしろ、不祥事を起こすところに共通するのは、みんな正直じゃないんだよな。だから「正直ものがバカをみる」世の中になっちまってるんじゃねぇのかな。
先日はそんなことについて、毎日新聞のオピニオン編集部より取材を受けて喋ったんだ。その時に、「老害」についても語ったんだけど、オレがいつもいうのは、ジジイババアが煙たがられるのは、自分たちにも責任があるということだよ。昔話を独りよがりでくどくどして、「昔はよかった!」じゃ、それを聞く側だってウンザリするよ。
でもね、要は話し方なんだよ。ジジイババアなんだから、昔話をするのは仕方がないけど、それをどう面白く話すかということを考えた方がいい。オスマン・サンコンさんから聞いたけど、彼の国では、「年寄りが一人死ぬと図書館が一つなくなったのと同じ」というそうだ。
年寄りっていうのは、それぞれの人生を送ってきて、自分がやってきた仕事や生活の中で膨大な経験をしてきているわけだよ。それを若い連中が興味を持つように話す術を身につければいいんだよ。今の時事問題に絡めて語ったっていいし、ちょっとした面白エピソードを絡めればいいじゃねぇか。
そして、その話を聞く若者の側も、少しは思いやりを発揮して、リアクションしてあげたらどうだ。一人ひとりのジジイババアが体験した話は、生の歴史的な証言だからね。少しでも興味が湧いたところがあったら、広げてあげて、話の糸口を作ってあげることが大切だよ。いいインタビュアーを務めてあげればいいんだな。人間は年齢が離れていたってコミュニケーションは十分にできるということを体感してみてくれよ。
先日は、オレの弟分、古谷敏のクリスマス謝恩パーティにゲストで呼ばれた。
古谷の朗読や鉄腕アトムの声で有名な女優の清水マリさんの朗読、そして遠峰あこちゃん、ハーブ歌手のNao Cumy(なおくみ)ちゃん、グレース美香ちゃん、そして、小出芳明とデキシー・ショーケースという、いつも古谷のショーを盛り上げてくれる面々が歌唱・演奏をしてくれて、楽しい時間だったな。
オレもけっこう喋りまくったな。戦争論、世相論、老人論・・・・。今回は出番が多くて、なんだかオレのショーみたいだったよ。古谷、悪かったな、ハハハ。でも、客席の諸君ともフェイストゥフェイスでコミュニケーションがとれた感じがして楽しかったぜ。
来年も変わらずに、いろんなところへ出かけてこのオレのトーク力を発揮するからな。
オレはスコップ野郎だからね。そのココロは「シャベル」。マグロじゃねぇけど、喋ってないと死んじゃうよ、ハハハ。
では、皆さん、良いお年を!!
12月15日からの『マムちゃんねる』は、オレの盟友、大沢悠里ちゃんの2回目だ。1回目は、相変わらずの二人のテンポの良い丁々発止を楽しんでくれた人が多いと思うよ。2回目もぜひ楽しんでくれ! それからさっき話した、毎日新聞の記事は、昨日12月14日の夕刊に載ってるからな、ぜひ読んでくれ!
(構成・伊波達也)