マムシ流 つれづれ草 第63回
【価値観の古びない名作品は、永遠に不滅だ!】
ジジイババア諸君! 達者でやってるかい。まもなく梅雨明けだろうが、毎日ムシムシで暑い日はこれからも続くから、くれぐれも熱中症には気をつけてくれよ。最近、またコロナも増えてるっていうじゃねえか。気にし過ぎてもしょうがねぇんだけど、気をつけるに越したことはないからな。
7月の前半は、ウルトラマンがらみのイベントがあった。7月10日のウルトラマンの日、そして、7月5日で81歳になった、ウルトラマンのスーツアクターであり、オレの弟分である、古谷敏のバースデーを祝うイベントだったんだ。
去年の7月はウルトラセブン55周年ということでOB連中が集まったイベントだったんだけど、今年は「『ウルトラマンになった男』古谷敏と初代『ウルトラマン』を創った仲間たち」が58年の時を経て集まった。古谷や満田かずほ監督たちとステージ上で対談した。隊長の小林昭二さん、イデ隊員こと二瓶正也など、亡くなった先輩や同僚たちとのエピソードをいろいろと語り合ったぜ。
さらにこの日は、演出部、撮影、照明、操演、スクリプターなど特撮チームの当時のスタッフの面々が、古谷の司会でいろんな裏話をしたんだよ。これはウルトラマンファンにはたまらなかっただろうな。
友情出演で、テノール歌手の高野二郎さんがウルトラの歌をいろいろと歌ってくれた。そして、いつも古谷を盛り上げてくれている、シンガーのグレース美香、アコーディオン漫談の遠峰あこ、小出芳明とデキシー。ショーケースの面々がステージを賑わせてくれたぞ。さらに、ゲストとして、星由里子さん、浜美枝さんとともに東宝三人娘“スリーペット"と言われた田村奈巳(まゆみ)さんもステージに登場してくれたよ。
それにしても、いつも思うのは、58年の時を経ても、色褪せない『ウルトラマン』という作品のすごさだよ。ウルトラシリーズはその後、脈々と続いてきたけど、その起源である『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』は、それに関わった人間の熱意、思い入れがすごかった。手作り感満載のさまざまな技術、人の心の中に潜むさまざまな価値観を見事に描いていた脚本だよね。だから半世紀以上の時を経ても、当時関わった人々が、同窓会を心から楽しんでいる表情なんだよ。嬉しいねぇ。ステージのみならず、楽屋が楽しかった。入れ替わり立ち替わりいろんな人が訪れて、当時の話に花が咲いたぞ。打ち上げも盛り上がったぜ。
飯島敏宏さん、金城哲夫さん、成田亨さん・・・・、あっちへいっちまったウルトラマンOBである先輩方もきっと目を細めて喜んでくれているんじゃねぇかな。
ファンの皆さんは、世代を超えて、3世代、4世代くらいまで語り合えているみてぇだしな。まぁ、いつまで続けられるかわからねぇが、くたばるまでは、この同窓会は続けていろんな話を語り継いでいきたいもんだ、ハハハ。
さて、7月後半の『マムちゃんねる』は、落語家の柳家喬太郎さんが2回目の登場だ。喬太郎ちゃん、1回目を見た人はご存知の通り、2回目も嬉々としてウルトラマン、ウルトラセブンの話の続きをマニアックにしているからな。落語の話そっちのけでな、ハハハ。ぜひ見てくれ!
そして、先日は、TOKYO FMの『TOKYO SPEAKEASY』というちょっと洒落た対談番組で、なんとオレと玉袋筋太郎が対談したぞ。似合わねぇだろ、ハハハ。
毒蝮三太夫に玉袋筋太郎。“被差別芸名”の二人が、その芸名のエピソードについていろいろと語り合ったってわけだ。まぁネタバレになるからあとは番組を聴いてくれ。7月22日の深夜25時からだ。よろしくな。
(構成・伊波達也)