マムシ流 つれづれ草 第74回

【令和7年は昭和100年。昭和・平成・令和の絆を作れ!】

 老若男女諸君! あけましておめでとうございます!
 旧年中はご愛顧ありがとうございました! 今年もどうぞよろしくお願いいたします!
 令和7年(2025年)の新年を迎えたな。皆さん、いいお正月を過ごしているかい。
 今年こそ良い年にしたいよな。令和7年は昭和100年でもあるんだよ。だから今年は、昭和から平成、そして令和。この3つの時代をつなぐという意味もあると思うんだ。各世代が力を合わせていい世の中を作っていこうぜ。

 そんな新しい年を祈念するにふさわしい12月後半だったよ。
 12月17日には、『東京都老人クラブ連合会創立60周年記念 第38回東京都老人クラブ大会』で講演をしてきた。文京シビックセンター大ホールにジジイババアが集結してのイベントだ。ジジイババアが元気で年を重ねていくための参考になるように、いろんな話をしたよ。世の中いろいろあるけど、この日本を創ってきた世代が安心して暮らせるようになって欲しいという想いを込めた。ジジイババア諸君! 元気で長生きしろよ!

 12月20日は『マムちゃん寄席』だ。今回も盛大だったな。林家二楽の紙切りを皮切りに、「てじなーにゃ」から20年、奇術の山上兄弟。そして『マムちゃん寄席』で前座も務めてくれていた三遊亭わん丈が真打として登場だ。中入り後はナイツの漫才に客席は大爆笑の渦。そして、オレと玉袋筋太郎、外山惠理による予測不能な対談、ハハハ。対談の締めくくりに、この時期だから『来なくてよかったサンタクロース』の朗読をしたぜ。そして、初登場のムード歌謡漫談・タブレット純だ。初めて見た人も結構いたみたいだな。事前にオレが散々いじった挙げ句の登場だったから会場は盛り上がってたぞ。トリをとってくれたのは、春風亭一之輔だ。寄席のシメにふさわしい安定感だな。演者諸君、今回もありがとよ。そして、客席の皆さんにもお礼を言うよ。今回も客席900人の一体感はありがたかった。寄席というのは寄せ集めだからこそ、自分の贔屓以外にもいろんな発見ができるというのがいいだろ。次回はどんな連中が集まってくれるかな。また、楽しみに待っていてくれ。

 12月23日は、聖徳大学での今年度の最終授業だった。“年寄りは面白い”ということをテーマに、113歳で亡くなった元気でお洒落なババア・後藤はつのさんの話や、慶應義塾大学名誉教授だった考古学者で人文地理学者、トイレ研究の第一人者・西岡秀雄先生の話。そして聖路加国際病院の名誉院長だった日野原重明先生の話をして、元気でチャーミングなジジイババアになることの大切さを伝えたよ。最後は恒例の『来なくてよかったサンタクロース』の朗読をして、学生諸君に絵本をプレゼントした。みんな素敵な大人になってくれよ。

 そして12月27日、今年最後の『ミュージックプレゼント』だ。今回は昭和100年を迎えるにふさわしい人に会ってきたぞ。墨田区墨田にある『石井サイクル』のオヤジ、石井誠一さんだ。このジジイ、大正11年生まれの御年102歳。それで、まだ自転車の修理をやってるんだぜ。13歳で自転車修理の道に入り、戦争中は中国へ出征。戦地から戻って昭和30年に開業した店を今でも一人で切り盛りしてるんだよ。奥さんは33年前に亡くなってしまったが、その後も元気に働いてきた。長男は75歳で足立区で自動車整備をやっているんだ。周囲の人にも大切にされているぞ。近所のババアがあれこれ面倒見てくれるらしい。趣味はカラオケで、毎週日曜日の午後は近所のカラオケスナックで熱唱しているらしいぜ。この日も番組で最後に歌いがやった。図々しいジジイだ、ハハハ。
 こういうジジイに会うと勇気が湧くな。今では話せる人はほぼいない戦場での話も聞けるんだからな。これぞ口承文学だよ。
 誠一さん、これからもくたばるまで楽しく仕事に励んでくださいよ。
 
 さて、新年最初の『マムちゃんねる』は、ジュディ・オングさんの登場だ。お正月にふさわしい着物の装いで来てくれた。嬉しいね。くすんだ事務所の風景が、一気に華やかになったよ、ハハハ。ジュディは、古くから映画やテレビで活躍してきたから、錚々たる俳優さんとのエピソードは豊富だし、オレとも話がよく合うよ。またじっくり話をしたいね。彼女は1973年に台湾から日本へ帰化したわけだけど、前回の『つれづれ草』で紹介した、『七歩詩』という三国志に出てくる曹操の息子二人の弟・曹植が作った詩についても語ってくれたんだ。今、こんなきな臭い世の中だから、ジュディはいろいろと言いたいこともあるようだった。とにかく中身が濃いからな。ぜひ、楽しみに見てくれよ!


 

 

(構成・伊波達也)

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