マムシ流 つれづれ草 第77回
【老いに抗わず、自分らしく自然体で人生を楽しめ!】
ジジイババア諸君! 元気でやってっか。風邪ひくなよ。転ぶなよ。
転ばぬ先の杖、転んだ後の通夜だぞ、ハハハ。
立春を過ぎたと言っても、まだしばらくは寒い日もあるしな。
しかし、この先、三寒四温で、少しずつ暖かくなるだろう。
梅の花もぼちぼちほころんできているから、本当の春も間近だよ。
2月前半のオレと言えば、例年通り、節分会の豆まきへの参加だ。
今年は2月2日が節分だったな。前日の天候不順の予報もあって、豊川稲荷での豆まきはあったが、浅草寺での有名人の豆まきは中止になった。豊川稲荷は、例年通り、林家正蔵さん、三平ちゃんはじめ林家一門が中心になって仕切って盛り上げてくれたよ。
角界からは大嶽親方、安治川親方、そして王鵬関が登場だ。王鵬関は優勝を惜しくも逃したが、大活躍だよな。横綱目指して頑張ってくれ!
芸能界からも数々の皆さんがいらした。安藤和津ちゃん、山田邦子ちゃんをはじめとするメンバーが例年通り元気に参加してくれていたぞ。
先代・三平さんのおかみさん・香代子さんは残念ながら今回は欠席だった。そして、もう一人の最長老・高木ブーさんも今回はお休みだったため、オレが最長老になっちまったよ、ハハハ。最近はいろんな場面で最長老になりがちだが、ついに節分の豆まきでも最長老だぜ、ハハハ。でも、まぁ、元気でこうして豆まきができることに感謝だな。ジジイババア諸君の手本として、やれるところまでやってやるぜ。
そうそう、『ラジオ深夜便』の『ミッドナイトトーク』を2年間担当していた高橋英樹さんなんだが、2月7日の最終回に、ラジオについての話題で、ラジオと言えばこの人ということでオレの名前を真っ先に挙げてくれたんだ。毒舌を放つが、そこには深い愛情があって、物言いが温かいんだとよ。英樹さん、誉め過ぎだぜ、ハハハ。でも嬉しいねぇ。これからもまだまだ第一線でご活躍くださいよ。
それから、先日は、『モノ・マガジン』という雑誌の取材を受けた。『華麗なるエンディング モノマガジン流こだわりの終活!』という特集だとよ。
オレはいつも言っているとおり、“終活”という言葉が嫌なんだよ。何だか、もう世の中から外れて用がないから人生の終の支度をしろと言われてるみたいじゃないか。
だからオレは“愁活”と言ってるだろ。仲代達矢さんの奥様・宮崎恭子さんが生前、晩秋を赤秋と言ったように、愁活という言い方だと色気が漂うだろ。キラキラした色気のある年寄りになりたいよな。
年寄りと言えば、こういう生き方をしろというのも押し付けがましくて嫌なんだよ。
オレは毎晩夜中の3時過ぎに寝て、昼に起きる。免許返納もしないでドライブもする。年賀状仕舞いもしない。ジムにも通ってるしな。まだまだいろいろあるよ。老いに抗うというのは無理があるけど。抗わないで自分らしく自然体で人生を楽しむことが大切だよ。この歳だからこう生きるべきというのは窮屈だろ。
おっと、これ以上話すとインタビューのネタバラシになっちまうからこのへんにしとくよ。あとはじっくり雑誌で読んでくれ。3月1日に発売らしい。『モノ・マガジン』、『モノ・マガジン』をよろしく、ハハハ。
そうだ。この取材の日、サプライズだか何だか知らねぇが、ウルトラマニアで仲良しの河崎実監督夫妻が、オレの誕生日プレゼントだと言って、手作りのケーキを持ってお祝いに来てくれたんだ。河崎監督は、『モノ・マガジン』の常連の書き手らしい。それにしても誕生日プレゼントは早すぎるぜ、実。まぁ、いつも良くしてくれてありがとうな。また機会があったら映画に出てやるからな、ハハハ。
2月15日からの『マムちゃんねる』は、立川談四楼の2回目だ。今回は、昨年12月に亡くなった盟友である立川ぜん馬について語ってるぞ。共に立川流で苦楽を共にして支えてきた二人だ。じっくり見てくれよ! じゃあ、またな。
(構成・伊波達也)