マムシ流 つれづれ草 第78回

【“和魂洋才”を大切に、日本を良い国にしていこうぜ!】

 老若男女諸君! 春を謳歌する季節がいよいよ到来だな。
 「♩梅ぇ〜は、咲いたか、桜はまだかいなぁ♪』
 梅は随所で満開になってるよ。桜がほころぶのも、もうまもなくじゃねぇかな。
 いい季節になってきた。でもまだ油断は禁物だから、ジジイババアは気をつけてくれ。

 2月後半のオレは、相変わらずマイペースだ、ハハハ。
 自分の生き方を正直にいくのが良いに決まってるじゃねぇか。令和は、いろんなことが起こる世の中になっちまっていろいろたいへんだけど、クヨクヨする時間はもったいないから、楽しく過ごせるようにしていこうぜ!。
 そんなことを思わせてくれたのが、『ミュージックプレゼント』で訪れた、千代田区九段にある洋菓子屋『ゴンドラ』のオヤジ、細内進さん、85歳だ。
 オレより少し後輩だけど、滑舌のいい大きな声でよくしゃべる元気なジジイなんだよ。シャベルといえばオレだけど、このジジイもシャベル=スコップ野郎だ、ハハハ。
 ところでこのオヤジ、ただモノじゃねぇんだぞ。早稲田実業卒業後(王貞治さんの1年先輩。野球部じゃねぇけどな^^)、昭和8年に創業したオヤジの家業である洋菓子屋を継ぐために京都で修業をし、さらに本場のスイスやフランスで洋菓子作りの修業をしたんだよ。かのルノートルさんのもとでも働いたらしい。ルノートルなんて菓子ブランドでしか聞いたことのない名前だよな、ハハハ。
 その後、進さんは、洋菓子の世界大会で審査員も務めたり、日本の洋菓子界が世界レベルでがんばれるように尽力し続けてきたスーパージジイなんだよ。
 まぁ、とにかくいろんな話ができた。ゴンドラという店名についてのエピソードも聞いたぜ。戦時中は敵性語(欧米語)はダメだったはずなのに、なぜゴンドラという店名が認められたかって? それは、イタリア語だったからだっていうんだ。戦時中は、日独伊三国同盟だったから、イタリア語は認められたんだそうだ。面白ぇ話だよな。他にも放送中以外にいろんな話が聞けて、面白かったぜ。この店の名物でもあり海外のパティシエも絶賛するというサブレの話だ。サブレというのはフランス語で砂の意味なんだってな。だから、ちょっとの圧力でも壊れてしまうサブレの配送はお断りしているんだとよ。
 そうそう。この店の真ん前は靖国神社なんだよ。古き良き“和魂”を象徴する神社の前で、いぶし銀の“洋才”の存在感をアピールしている、面白えよな。進さん自身も”和魂洋才”という感じがするよ。今は3代目の息子・滋之さんがその精神を受け継いで、東京で有数の名洋菓子屋に育て上げている。この日のオレの番組中にも来店するお客さんはひっきりなしだったよ。オレも接客したぞ、ハハハ。家族とともに働いているスタッフの諸君もとてもあたたかい雰囲気の素晴らしいお店だよ。番組のなかでオレがからかったスタッフの苅谷稔さんもいい奴だったぞ、ありがとな。
 そうだ。この日の『ミュージックプレゼント』でこの番組は通算13082回目だってよ。56年目だからな。もう、なんだかわからねぇよ、ハハハ。そしてタマとエリの『えんがわ』もこの日で100回目という記念日だった。おめでとう! まぁ、オレは、これからも同世代の元気なジジイババアを発掘して、お互いに元気でいれるように語り合っていくよ。
 
 前回も告知した3月1日発売の『モノ・マガジン』はオレだけで4ページ。写真もいろいろ掲載されている充実の記事だから、ぜひ読んでくれ!!
 そして、3月の『マムちゃんねる』は、女優・北原佐和子ちゃんの登場だ。彼女とオレの関わり合いについても知ってもらえると嬉しい。彼女は今、女優としての仕事以外に、介護のケアマネージャーという素敵な顔を持っているんだ。その話が実によかったよ。
「介護に携わる人々は観音様のようだ」と、オレは常々言っているが、本当に菩薩のようだぜ。その辺の話をじっくりしているから、見てくれるとありがてぇ。じゃあ、またな。


  

(構成・伊波達也)

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